１：　　悔い改め　

　マタイの時代、教会はローマ帝国、ユダヤの人々からの二重の迫害、弾圧を受けていました。それはまさに狼の中に送り込まれた羊のような姿であったのです。福音はこのような迫害の中にあって信仰の先達者たちが命をかけてつなげられてきたものなのです。迫害を受ける一つの理由は福音の性質にあります。

　「悔い改めよ！！」これが福音の一つの性質です。悔い改めとは自分の生き方に疑問を投げかけられ批判されている言葉ともなります。そのため人々の中に、拒否が生まれ、敵意が生まれるのです。

２：　　和解

　福音は「悔い改め」であり「和解」の出来事でもあります。和解に向かうように悔い改めなさいと教えているのです。福音は「平和」を求めます。しかし、この世は「争い」を求めているのです。まさに「狼」のように人を食い尽くしてでも自分が裕福になることを望んでいるのです。

　私たちは今、社会が神様の御心に沿ったものとなっているかを点検し、間違っていれば「悔い改める」ことを示し、「平和」を求める存在として生きていく必要があるのです。

３：　　慰めと励まし

　私たちに与えられているのは暴力ではなく愛です。神様は私たちに、神様とイエス様を繋ぎ、神様と私たちを繋ぎ、人間と人間を繋ぐ方、聖霊を送ってくださっているのです。悔い改めることは、聖霊による神様の愛を受け入れることです。私たちを慰め、励ましてくださっているイエス様の愛を受けて信頼して歩き出すことが、福音の道を歩き出す第一歩なのです。

４：　　知恵をもってただまっすぐに

　イエス様は逃げることの大切さを教えています。逃げることは一つの知恵です。逃げることは自分のプライド、正しさを一度手放して別の道に行くことです。無用なプライドに囚われることなく福音を宣べ伝える道を歩き出すことは神様から与えられた知恵です。　

　素直さとは「まっすぐ」であることを教えます。「鳩のような素直さ」それは、ただ神様にまっすぐに生きることです。神様は必ず新しく生きる道を開いてくださるのです。神様にまっすぐに生きる時必ず希望があります。この希望は無くなることはありません。神様に信頼してただまっすぐに愛と平和を伝えていきましょう。（笠井元）