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2013.8.18 「新しい福音を注がれて」 マルコによる福音書2:18-22

1:  断食の話  

 断食とは、日本の仏教でも、他のさまざまな宗教においても、敬虔な信仰行為として、神様から信仰を受け取っていく一つの方法として行われてきたと思います。断食の実践によって、神様に近づき、神様との関係を表し、弟子として近いものとあらわす一つの行為と考えられるのでしょう。神様から与えられているも恵みを知るために、そこから離れてみることは意味を知る一つの道でしょう。

 断食の一つの特徴として、それは、自分の弱さを克服するためのことだと思います。自分の「弱さ」を克服して、生きる為に、厳しい修行として、断食を行って神様から信仰をいただくという考えがあるのでしょう。

 

2:  花婿の話 

 イエス様は、花婿、結婚の話をされました。聖書は、この婚礼の話から、神様と人間の関係を表されています。「花婿」は主イエス・キリストです。「花婿」、主イエスが人間と共にいてくださる。主イエス・キリストが「花婿」として人間のもとに来られて、人間と神様の間には、愛の関係が結ばれたとあらわされているのです。しかしまた、ここに「花婿」キリストが奪い取られる時が来ると語られます。

 

3:  十字架

 イエス・キリストによる新しい福音は、神様から私たちのところに来たことを表します。私たち「古いもの」のところに来ました。イエス・キリストが、まず「引き裂かれた」のです。

 「花婿であるキリストが奪われる時」。それは、新しい福音の注ぎのために、キリストが命をかけて、人間の為に神様の側から、人間の側へ来られた出来事です。大きな壁、引き裂かれた関係を、キリストが繋ぎ合わせる為に、命を捨ててまでに「奪われて」までに、人間の側に来てくださったのです。これが、キリストの十字架の出来事です。私たち人間が、何かをして近づいたのでもなく、ただキリストが、来てくださった。そして私たちと共に歩むために、関係を結び、関係を繋いで、共に歩み始めてくださった。それがキリストの十字架の出来事に表される出来事。キリストが奪われた時。そして、神様と人間の関係がつながれた時です。

 

4:  新しい葡萄酒を入れた者

 今、私たちは新しい布、新しい葡萄酒である、イエス・キリストに繋げられました。新しい福音につながって新しく生きていくことを教えられます。それは神様につながって生きること、神様の御心を受けて新しく生きることを示されたのです。キリストである、「花婿が奪い取られた時」として、「新しい断食の時」、新しい者として、新しい葡萄酒を入れた、新しい革袋として生きることが示されたのです。

 私たちの中には、新しい福音が入れられました。それは、キリストの愛、イエス・キリストのいつまでも注がれる、新しい命と信仰です。私たちの中には、いつまでも変わらない新しい福音、信仰と希望と、愛が注がれ続けています。私たちはキリストによる、新しい福音を受け取っていきましょう。

 私たちが行う行為は隣人のために向かってこそ、本当の意味での信仰となるのでしょう。私たちは、新しい福音、キリストの福音を、受け取って、そこから新しい自分と変えられていきたいと思います。そして、お互いのために、兄弟姉妹の為に、祈り、仕え、歩んでいきたいと思います。