1 関係
関係を築くことは、お互いを知ることから始まるのでしょう。お互いがどのような人なのか、何を考え、何を思い、何を求めているのか。そして今、何を悩んでいるのか。相手を知るためには、一言の言葉では相手を知ることはできないでしょう。何度も話をしてお互いを知るのです。そして、そこから築かれていくのが人間の関係です。神様と人間の関係も同じでしょう。私たちが心の底から救われるために、神様の御言葉は語りつづけられるのです。神様が共に生きて、いつも、隣で語りつづけていてくださるのです。
2 ガブリエルとマリア
今日のガブリエルとマリアの会話の内容は、マリアに神の子イエスが与えられるということです。まだ、結婚もしていない、男の人も知らないマリアに子どもが与えられるのです。しかも神の子イエス様が与えられるという衝撃的な言葉です。この出来事は、一言で理解できる出来事でもなければ、一言で納得できることでもないでしょう。そこには「戸惑い」と「恐れ」があり、「どうしてそんなことがありえましょうか」という、「拒否」「拒絶」する思いがありました。
このマリアの思いに耳を傾け、その気持ちを汲み取るために、マリアに何度も語りかけ、マリアの言葉を聞く天使ガブリエルの姿が、それはガブリエルを通した神様の姿が今日の箇所にあります。神様は、そのような人間の「不安」「戸惑い」、そして「拒否」「拒絶」する思いを聞いてくださるのです。そのような人間の気持ちと共に生きる方です。
3: この身になりますように
私たちの思いをはるかに超えた受け止めきれない現実が、これまでもあり、これからもあるでしょう。それが私たちの人生です。時には、「どうしてそんなことがありえでしょうか」と「拒否」「拒絶」したくなる現実が待ち受けているのです。わたしたちはそのような「どうして」と思いたくなるような出来事の時に、「不安」と「戸惑い」、「拒否」「拒絶」の中に、神様が共にいてくださることを覚えて生きていきたいと思います。神様は御言葉を語り続けて、共に歩み、寄り添って生きてくださっています。
マリアはガブリエルを通して与えられた神様の御言葉によって、変えられます。「この身になりますように」と。神様に委ねる心を与えられるのです。神様が共におられることを受け取ったのです。主の御言葉を信じて、委ねることを決心したのです。そしてこの信仰の中心にイエス・キリストが来られたのです。
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