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2014.2.5 「救いの契約のしるし『虹』」 創世記9:8-17

1.    神様が変わられた (創世記8:21)

 神様は「地上に人を造ったことを後悔し、心を痛められた。」(6:6)のです。人間の悪、人間の罪に、心を痛められました。神様という人格が悲嘆にくれていたのです。「もうだめだ」という中で、神様は洪水と破滅の宣告を為されたのです。

 その神様が洪水のあと、裁きの後に「人が心に思うことは、幼いときから悪いのだ。わたしは、この度したように生き物をことごとく打つことは、二度とすまい。」(21)と語られたのです。神様は困惑の中で、変わることを決意されたのです。神様は人格を持ち、変わることが出来る方です。人間を愛するために自らを変えることができるのです。

 洪水で変わったのは、人間でも、その他の被造物でも、洪水でも、地上でもなかった。変わったのは神様ご自身でした。洪水は人間に変化をもたらさなかったのです。人間の反抗、罪は変わらないのです。神様は、その中で悲しみと痛みをもって、自らが変わられたのです。忍耐と寛容へと。そして人間と共に留まり歩むことへ決心されたのです。神様は共に歩む神様となられたのです。

 「人間についての声明は、神の熱情と敏感な悲しみとに密接して結びつけられている。この物語の中の神を他のすべての神やすべての被造物から区別するものは、神の深い悲しみである。その悲しみは、神ご自身の利益を越えて行動し、パートナーである被造物を新しい仕方で受容することを可能にする。神の自己放棄(フィリピ2:5-11参照)の中に、今や新しく存在へと招かれた新しい世界の基礎がある。」(W.ブルッグマン,向井考史訳,『現代聖書注解 創世記』,日本基督教出版局,1985,p.152

 

2.    救いの契約 (創世記9:8-11)

 神様は「裁き」と「滅び」から、新しい契約へと進まれます。この契約は神様が人間を受容されたことを示し、宣言する契約です。人間の命の尊厳と人格とが確立されるために表された契約です。

 神様の傷ついた「尊厳と人格」、洪水で飲み込まれた人間の「命」。そのすべてが新しく確立して、正しく関わっていくことが許されるために、神様が宣言した契約です。神様が人間と「共に」生きることを決心された宣言なのです。それは救いの契約です。

 

3.    契約のしるし「虹」 (創世記9:12-17)

 「虹」は「弓」を表します。契約の時に、武器である「弓」が置かれたのです。それは神様が二度と弓を引かないことを表します。神様は、人間の罪を見ても、人間の悪事を見ても、二度と、敵意を持ち、武器を用いることはないことをしめされました。

 神様はいつも、わたしたちのことを思い続けてくださっているのです。神様はこの契約を「虹」の中で思い起こされます。「虹」を見る時に、神様は、敵意から、共に生きること、心に留めることへと変わったことを思い出すのです。

 

4.    神様の忍耐

 神様はこの虹を見ることによって、自ら立てられた契約を心に留めて、忍耐される決心、決意をされたのです。神様は、人間の罪、つまり、人間が好き勝手さに、忍耐される決心をされたのです。人間が、神様から離れて、神様との関係が崩壊へと進んでいくとしても、神様は、その人間の人間の自分勝手さを忍耐されている。それが、この契約を心に留められている神様の忍耐なのです。神様の忍耐。忍耐は、「愛」の象徴です。コリントではこのように記されています。

 「愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。…それゆえ、信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である。」(Ⅰコリント13:4-13

 私たちは、神様の愛に包まれて生かされているのです。そして、神様の最大の愛として与えられたのが、イエス・キリストです。私たちは、神様の忍耐、そして愛として、イエス・キリストを、その十字架の出来事を頂いたのです。

 神様は、私たちとの間に契約を立てて下さいました。それは、私たちの罪を赦し、私たちの罪をイエス・キリストの十字架の上に、忍耐されるという契約です。イエス・キリストは、私たちのために、十字架の上で忍耐され、その契約を立てて下さったのです。私たちは、今、神様から、イエス・キリストをいただいて歩んでいくのです。それは、神様の愛を頂くのです。つまり、神様から最大の愛、そして忍耐を頂くということです。

 神様は、私たちとの間に契約を立てられました。それは、神様が忍耐をされ、私たちを赦されるという契約です。神様は変わって下さったのです。私たちは、この神様の忍耐にしがみついて歩み続けていきたいと思います。

今、私たちは、神様の忍耐の中で生かされていきましょう。私たちは、神様の愛に包まれて、お互いのために忍耐の愛を頂いて生きていきたいと思い

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