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2014.5.18 「主は嵐の中に来られた」 マルコによる福音書6:45- 56

1: 逆風の嵐

 弟子たちは、イエス様に強引に船に乗せられて、湖の上に漕ぎ出しました。そこにあったのは、逆風に戸惑う弟子たちの姿です。逆風の嵐。人生において、逆風の中を突き進まなくてはならない時はたくさんあるでしょう。それでもなんとか乗り越えていくのがわたしたちの人生です。社会の荒波、世の荒波を進んで生きていくのです。そのために一つ一つのことを積み上げて、乗り越えていくことが、私たち人間にとってはとても力になるでしょう。

 

2: 孤独

逆風の中、弟子たちは孤独でした。いつも共にいてくださるはずのイエス様が今はいないのです。それはどれほど心細かったでしょうか。弟子たちは、孤独の中を歩んでいたのです。しかし、それは、本当は、自らが造り上げた心の壁から始まっていたのです。弟子たちはイエス様が強引に船に乗せたことを理解できませんでした。山へ行かれたイエス様が祈ってくださっていること。そのようなイエス様の思いを知ることはなかったのです。

 

3: 語りかける方

イエス様は語りかけられます。「安心しなさい。わたしだ。恐れることはない」(6:50)わたしたちが心に壁を造り、祈りも聞こうとしない、そのような人間の心を打ち砕く言葉として、「安心しなさい。わたしだ。恐れることはない」と語りかけてくださるのです。この語りかけに、私たちの心は解放されるのです。

逆風の中にあっても「恐れることはない」そこに、主がおられるから「安心しなさい」と語ってくださいます。これが主イエス・キリストの祈りです。わたしたちは、この主イエスの祈りに支えられて生きているのです。

 

4: 主は嵐のうちに来られた

主なるイエス様は船に乗り込まれて来てくださいます。それは、私たち人間の作りあげた心の壁を打ち砕く、神様の御業をあらわす御言葉です。わたしたちが嵐から抜け出して、主に向かっていくのではなく、嵐の中に主が来られる出来事。主が、私たちの盲目のうちにまできてくださった出来事です。自らを低くして、私たちの心の内にきてくださった出来事であります。

主はわたしたちが嵐の中にあるときに、その嵐の中に来てくださるのです。