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2015.6.7 「神様は愛する道を選ばれた」 マルコによる福音書12:1-12

1:  ぶどう園の主人はどうするだろうか

 イエス様は「ぶどう園の主人と農夫」のたとえ話をなされました。イエス様は問われます。「さて、このぶどう園の主人は、どうするだろうか。」と。一つの答えとして、「戻って来て農夫たちを殺し、ぶどう園をほかの人たちに与えるにちがいない。」と教えるのです。この答えは一般的な考え、人間的常識で考える、私たち人間としての答えでしょう。イエス様は聖書の言葉を引用して、神様の御業を教えられました。「家を建てる者の捨てた石、これが隅の親石となった。」(10)これが主のなされること、神様の御業となると教えられるのです。


2:  隅の親石となったキリスト

 隅の親石とは石造の建物の基礎の部分。その中でも隅に据える大切な石のことを指します。その家造りが捨てた石が重要な役割を担う隅の親石になったのです。イエス・キリストは、群衆からも、家族からも、そして最後までついていくという弟子たちからも、そしてそれは神様からも見捨てられたのです。家を建てるのに必要ないとされたイエス様が「隅の親石」となった、わたしたち人間の「救い主」「キリスト」となられたのです。


3:  神様の選ばれた道

 今日私たちが、学びたいことは、農夫たちによって僕を殺され、愛する息子も殺された。そんな「ぶどう園の主人はどうするだろうか」という問いに対する答えです。私たちの神様、聖書の神様は破壊に破壊を、裏切りに裏切りを、殺意に殺意を向けられなかった。むしろその中で愛する息子を送り、キリストが十字架にかけられ、死んでいくなかで、それでも人間を愛されたのです。神様は人間を愛する道を選ばれたのです。


4:  無条件の愛

 家造りは親石を捜すときに、役に立つか、立たないかで捜します。捨てられる石は、役に立たない、必要のない石として捨てられるのです。わたしたちも自分にとって、役に立つか、役に立たないかで、自分との人間関係を作り上げている部分があるのではないでしょうか。主イエス・キリストは必要のない者、役に立たないものとして捨てられました。わたしたちはキリストによって神様の無条件の愛を知るのです。


5:  神様を神様とする

 主人は「わたしの息子なら敬ってくれるだろう」と愛する息子を送り出したのです。それは農夫たちが、もう一度主人を主人とし、そして愛する息子を敬ってくれるだろうと期待したのです。神様は私たちに期待されています。それは私たちがイエス・キリストを敬うこと。神様を神様とすること。神様の愛を受け入れる事を。私たちはただその愛を喜びましょう。