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2015.8.2 「平和を造りだす」 イザヤ26書26:1-12

 「主よ、平和をわたしたちにお授けください」(12)。8月は「特に」私たちが平和を覚えたいときだと思います。今年は日本の敗戦70年の時になります。70年前の8月に、6日に広島において、また9日に長崎において原爆が投下されたのです。そして8月15日に、日本の敗戦が決定したのでした。私たちは、この8月の時に今一度「平和」について考え、そして「二度と戦争は起こさない」という固い決意を持ちたいと思います。

1:  時代背景

 イザヤは、紀元前8世紀頃に、南ユダ王国に現れた預言者でした。この当時、イザヤのいた時代は北イスラエルがアッシリア帝国に滅ぼされていく時代でした。そのために、南ユダ王国は、そのアッシリア帝国の脅威と戦っていたのであり、「平和」からはほど遠い状況の中にありました。

2:  偏った平和

 「平和」ということを考えるとき、私たちは一体どのような状態のことを考えているでしょうか。

軍事力による「平和」は、ただ、力によって他者を押さえつけて、その中で得る「平和」であります。それは力で、無理やり作り出した見せかけの「平和」ではないでしょうか。

3:  神様との信頼関係 

 イザヤはアッシリア帝国という、大きな軍事力を目の前にして、神様との信頼関係によって本当の平和が与えられると語るのです。3節を、分かりやすく訳してみますと「神様に思いを寄せる人を、神様は、全き平安をもって守られる。なぜなら、その人は、神様を信頼するから。」と、訳すことができるのだと思います。

4:  低い者が引き上げられる

 神様は、苦しみ、痛んでいる人、悲しみ、虐げられている人にこそ目をむけられます。そしてまた、逆に、虐げている人、苦しめている人、また、苦しんでいる人に無関心な人々のことに対して、神様は、そのような人々は、「弱い者に踏みつけられるようになる」と語るのです。

 神様の恵みに、甘えすぎていくこと、そこに喜びを感じないことは、問題ではないでしょうか。つまり、「何をしても」赦されているけれども、だからと言って「何をし続けていても」というのは、考えものだということであります。

5:  恵みの大きさ

 皆さん、自分の過去の罪について、そして、その罪が赦された時について、今一度、思い出して欲しいと思います。神様は、イエス・キリストを通して、私たちにその愛を示されました。イエス・キリストは一番強く、一番富んでおられたのに、わたしたち貧しい者を救われるために、一番貧しくなられたのです。私たちは、主の恵みの尊さを覚える中で、自分勝手に生き続けることではなく、主イエス・キリストの恵みに支えられて生きたいのです。自分を中心に生きるのではなく、神様を中心に生きる者とされていきたいのです。

今、私たちは、自分自身が「主の平和」に携わる者であるのか、振り返ってみましょう。