１：　　主の晩餐式

　主の晩餐式は今日の箇所「最後の晩餐」から習った出来事で、主イエス・キリストの弟子として、私たちの罪のために十字架の上で死んでくださった、そのキリストの体と、その血の恵みを再確認するときです。私たちはバプテスマの時にイエスを自らの主と告白します。そして神様に従い続けるために主の晩餐式を行うのです。主の晩餐式によって十字架のキリストの痛みと恵みを確認するのです。

２：　　裏切り

　イエス様は、ユダの裏切りとペトロが自らを知らないと言うこと、離れていくということを教えられました。つまり、主イエスは弟子たちの裏切りをご存じだったのです。裏切りの時関係は断絶します。学校の友達、または会社の同僚、ママ友、または、親子や、家族の中での裏切り。それは人間関係を破壊し、断絶するのです。イエス様の十字架は、弟子たちの裏切りから起こされていくのです。一つの人間関係の断絶が、イエス様を死に向けて歩き出させたのです。

３：　　キリストの体と血

　私たちは、だれもが心に隠していて、誰にも知られたくない痛み、苦しみがあるのではないでしょうか。イエスの体が裂かれ、その血が流されたのは、そのような私たちの心の痛みをキリストが共に痛んでくださっているという出来事です。キリストの十字架は絶望的出来事です。人々にあざ笑われ、弟子たちに裏切られ、体を釘づけにされて血を流したのです。イエス様は、弟子たちに裏切られ、知らないと言われ、そのうえで孤独と絶望のうちに死んで行かれたのです。

４：　　取りなさい

　イエス様は、この痛みと苦しみによる愛を「受け取りなさい」と言われるのです。十字架の上で裂かれた「キリストの体」と、流された血である「キリストの血」とを受け取りなさいと言われるのです。自分で生きるということを捨てて、神様のイエス・キリストによって示された愛によって生きていくのです。イエス様は「キリストの体」と「キリストの血」、命のパンと杯を「取なさい」と言われます。わたしたちはただ、キリストの言葉を信じて、命を受け取りましょう。

５：　　多くの人のために流された

　主イエスの流された血は、多くの人のために流されたのです。イエス・キリストの血は、教会が自分たちだけのためのものだとして中にしまいこむものではなく、多くの人々にイエス・キリストの体と血による愛と福音を広げていく出来事です。イエス様は「取りなさい」と言われました。それは、このイエス・キリストの血による恵みを受け取ると同時に、その喜びを知らせるという使命を受け取りなさいと言われているのです。わたしたちは、この使命を含めて、キリストの命のパンと杯を受け取りましょう。