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2016.2.24 「本当の支配者」 創世記41:37-57

1 ヨセフの言葉を信じたファラオ

 ファラオは「このように神の霊が宿っている人はほかにあるだろうか」(38)と言いました。ファラオは夢を見ました。そして、ヨセフはファラオの夢の解釈をしました。ファラオと家来たちは、ヨセフの解釈の言葉から「神の霊が宿っている」と信じたのです。この時には、ヨセフの預言の飢饉も豊作も起こっていません。それでもファラオはそのヨセフの言葉を信じたのです。

 ファラオとその家来が信じたのは、ヨセフの演説に力があったのでしょう。それは、もちろん話す能力もですが、その話が確信に満ちていて、自信があり、説得するだけの力があったのでしょう。

 神様の御言葉を語る、伝道する時の御言葉の力を考えさせられます。ヨセフは神様の御言葉に、エジプトの王ファラオとその家来を説得するだけの確信を持っていたのです。神様はわたしたちには夢解釈よりも力強い、十字架と復活というしるしを与えられました。私たちは、ヨセフがエジプトの王ファラオを説得したほどの確信をもっているでしょうか。神様の御言葉に力があることを信じているでしょうか。私たちも他者が信じるため、確信をもって神様の御言葉を語っていきたいと思います。

 

2 ヨセフに授けられた支配権

 「ファラオはヨセフに向かって、「見よ、わたしは今、お前をエジプト全国の上に立てる」と言い、印章のついた指輪を自分の指からはずしてヨセフの指にはめ、亜麻布の衣服を着せ、金の首飾りをヨセフの首にかけた。」(41-42)

 ヨセフは指輪、衣服、首飾りを与えられました。またエジプトの名前ツァフェナト・パネアという名前を与えられ、祭司ポティ・フェラの娘アセナトを妻として与えられました。これらは、ヨセフがエジプトにおいて地位、権限を得たことを表します。ポティ・フェラは以前ヨセフがいたポティファルと同一人物だと考えられます。ヨセフはこれまで支配されてきた権力よりも上の権力を得たことを表すのです。エジプトにおいての最高の地位を得たヨセフです。ヨセフは神様の御言葉を伝える者、神様の権力によって、エジプトというこの世的権力の上に立ったのです。ファラオは「神がそういうことをみな示されたからには、お前ほど聡明で知恵のある者は、ほかにはいないであろう。」(39)と言いました。

 聖書では「聡明で知恵ある者」をこのような者だと教えています。

 「エッサイの株からひとつの芽が萌えいで、その根からひとつの若枝が育ちその上に主の霊がとどまる。知恵と識別の霊、思慮と勇気の霊、主を知り、畏れ敬う霊。彼は主を畏れ敬う霊に満たされる。目に見えるところによって裁きを行わず、耳にするところによって弁護することはない。弱い人のために正当な裁きを行い、この地の貧しい人を公平に弁護する。その口の鞭をもって地を打ち、唇の勢いをもって逆らう者を死に至らせる。」(11:1-4)

 聖書が教える知者とは、神様を知る者、神様を恐れる者です。「知恵と識別の霊、思慮と勇気の霊、主を知り、畏れ敬う霊に満たされる者。弱い人のために正当な裁きを行い、この地の貧しい人を公平に弁護する者」です。神様の教える知恵者が得る権力とは、その力によって弱き者のために働く者だと教えるのです。

 

3 ヨセフに与えられた2人の子ども

 ヨセフに2人の子どもが与えられました。2人はエジプトが豊作の7年の間に、飢饉になる前に与えられました。マナセ(忘れさせる)とエフライム(増やす)です。マナセは「忘れさせる」という意味ですが、ヨセフは「神が、わたしの苦労と父の家のことをすべて忘れさせてくださった。」(51)と言うのです。ヨセフは、これまでの苦労と父の家のことを忘れてはいませんでした。これまでの苦労は、人間の力で忘れられるものではなかったのでしょう。ヨセフにとっては、残るは本来の家族との対話、和解です。このときも本来の家族について、心に残るものがあったことを示しています。

 またエフライムは「増やす」という意味で、ヨセフは「神は、悩みの地で、わたしに子孫を増やしてくださった。」と言うのです。悩みの地エジプトでの子どもや地位を得たヨセフです。それでもここを、ヨセフは「悩みの地」と言います。ここでも本来の家族が心にあることを知るのです。

 

4 穀物を売ったヨセフ

 ヨセフの夢解釈の通りに、7年の大豊作のあとに飢饉が訪れました。ヨセフはこのときにこれまで蓄えてきた食料を、支給するのでも、物質支援するのでもなく、売ったのでした。目の前で苦しんでいる人々に対して、同情に流されてしまうことなく、きちんと食料を管理したのです。ヨセフの危機管理は厳しいものであったとも言われますが、このヨセフ管理能力がエジプトを救ったのでしょう。

 

5 夢に対する応答

 ファラオはヨセフの信じる神を信じました。それは支配者が、神様が本当の支配者であることを信じた時でもあります。神様は夢で神様のご計画を知らせました。ファラオはその神様のご計画の意味を探り、調べ、知り、そして信じたのです。神様のご計画は、信じる人間の行為によって実現されていく、具体的に起こされていくのです。神様はすべてを支配されています。同時に、私たち人間が考えて生きるということを大切にされています。矛盾しているようですが、これが私たちの神様なのです。その意志は、信じる人間の行為によって実現していくのです。時に、人間の行為は神様の思いから離れたものである時もあるでしょう。人間はすべてが正しい行動をすることができるわけではありません。それでも神様は、そんな弱さや間違えを犯す人間が、神様の願いと思いに応えることを待ち、喜んでくださるのです。