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2016.9.18 「信じる者となる」 (要約) マルコによる福音書16:9-13

1:  付加された章

 文今日の箇所は、マルコが記したのではなく後から付け加えられた文章です。「付け加えた」と聞くと、読む必要のないものであると考えてしまうかもしれません。しかし、むしろ付け加えられたということは、それほどに当時の教会にとっては、この文章が必要であると考えられたと見ることができます。

 この文書が付け加えられた一番の理由は、「信じない者」が「信じる者」となっていったことを再確認し、復活のイエスに出会い、新しい命を生き始めるということを再確認するためでした。この箇所は「信じる」とは何なのか、「信じない者」から「信じる者」へとなることはどういうことなのか、その意味を記している大切な記事なのです。

 

2:  ガリラヤへ行きなさい 

 マルコによる福音書の本文では、復活のイエス・キリストという方は現れていません。もう一度出会うために「ガリラヤに行きなさい」という言葉で終わっているのです。イエス様は、ガリラヤから福音を宣べ伝えられました。復活の主イエスに出会うことは福音の初めに戻ることを意味していました。そして、もう一度「イエスを主」と告白することが、どのように生きるべきかを問いかけているのです。

 

3:  信じない者から信じる者へ

 イエス様に出会ったマグダラのマリア、そして、二人の弟子たち。彼らはイエス様を見たことを伝えました。しかし、イエス様の弟子たちはイエスの復活を信じなかったのです。神様は、どのような者でも、信じる者となることを願い続けてくださっています。神様に心の中心に来ていただくという信仰を持つことは、まさに一番の奇跡的出来事です。自分を中心として生きていた者が、その人生の中心にイエス・キリストを迎えるのです。これが、私たちに与えられている「信じる」ということです。

 

4:  派遣

 最後に、今日のこの箇所の続きとして、この後15節では、復活の主イエスが「全世界に行って、すべての造られたものに福音を宣べ伝えなさい。」と遣わす言葉が語られているのです。信じる者となる。それは、自分勝手に生きることから、神様を見上げて、神様のために生きていく者となることです。自分だけのために生きることから、他者のために生きる者となっていくことなのです。