１：　　預言

　「よげん」は「予め（あらかじめ）」に、「言葉」と書く「予言」があります。この「予言」は、未来のことを予想して考える言葉として使います。今日の聖書での「よげん」は、「あずかる」に「言葉」で「預言」と書きます。神様から預かった言葉、それが聖書でいうところの「預言」です。

２：　　避難すること

　今日の箇所において、神様の御言葉としてヨセフ一家はエジプトに避難しました。ここから時には困難から避難すること、疲れた時には休むことの大切さを教えられます。神様ご自身は、その創造の働きの７日目は休まれました。この休まれた日を含めて、神様は世界の創造をなされたのです。神様は、私たちに休むことの大切さを教えてくださっているのです。そして、神様は避難する道を作ってくださると同時に、そこからもう一度新しく歩き出す道をも作り導き出してくださっているのです。

３：　　ヨセフの信仰

　神様の預言の実現にはヨセフの信仰があったのです。エジプトに行くとき、ヨセフは何を思ったでしょうか。またエジプトからイスラエルに戻る時、多くの子どもたちが殺されたことを聞いたうえで、イスラエルに戻ったのです。そこにはどれほどの恐れがあったことでしょうか。ヨセフは恐れていたのです。それでもヨセフは神様の御言葉に従ったのです。

　ヨセフの信仰と先ほどの話をつなげてみるときに、神様は避難する道を造ってくださり、そこから新しい道を開いてくださる。私たちは、その神様の導きを信じていきたいと思うのです。預言の実現は、時には逃げ出すことも、どのような状況にあっても、主の御言葉に信じるときに、その道は開かれると教えているのです。

４：　　御言葉は実現される

　最後に預言の実現は、聖書における最大の預言、救い主が来られるという約束が実現されることを指し示しているのです。神様は救い主の到来を約束されました。その救いの出来事は、輝かしい者、権力を持つ力ある者として来られるとは語っていないのです。むしろ、軽蔑され、見捨てられた者としてくると語られているのです。この救いの預言は、イエス・キリストの十字架の死によって実現されたのです。

　私たちはこの神様の御言葉を信じていきたいと思います。この十字架の出来事は、神様の痛みのうちに与えられる人間の救いであり、そして死に打ち勝った復活という希望の道へと続くのです。十字架のイエス・キリストが開かれる道は、必ず新しい命への道へとつながっていくのです。わたしたちはこの神様の愛の御言葉を、素直に心を開いて受け取りましょう。