1. 過越祭の規定 割礼
過越祭の規定では、だれがどのような条件で参加するのかということが語られています。その条件、区別のしるしは「割礼」です。割礼は、神様とアブラハムの契約のしるしです。割礼を受けることは、イスラエルの共同体の一員となるしるしです。神様は、この割礼を過越しの祭りを受け取る条件としました。イスラエルという共同体の信仰を受け取るかどうかという、その信仰が問われているのです。
過越祭は主がイスラエルをエジプトから救い出した出来事をお祝いすることであり、またそれを子どもたちに伝えていくお祭りでした。信仰の継承という意味をもっていたのです。
2. 神の招き
過越しの祭りは、神様がイスラエルの民をエジプトから救い出したことをお祝いするお祭りです。
神様は、そのうえで、外国人を迎え入れることも許されているのです。どのような者でも、割礼を受けた者は、このお祭りに参加することが許されているのです。神様はイスラエルの民と外国人という区別の仕方ではなく、割礼を受けた者と、そうでない者という区別をなされました。神様の招きはそのようにすべての者、全世界の人々に向けられている。神様はすべての者を招かれているのです。
3. エジプトの国から導き出された 50-51
ここでは、過ぎ越しの祭りを行う、「この日に」エジプトから導き出されたとされるのです。それは過ぎ越しの規定を守り、その祭りを行うことが救いの出来事を起こすということができるでしょう。 イスラエルの民は、「過越祭」「この日」に導き出されたのです。エジプトから救い出されることは、信仰としての解放でもあります。この世の支配からの解放です。
「過越祭」はイスラエルの民のうちにある弱さ、罪に陥った心から、もう一度解放することも意味していたのでしょう。
4. 主の晩餐式とバプテスマ
私たちは、神様から与えられた記念の行為として、主の晩餐式とバプテスマを与えられています。イスラエルの民は、過越しの祭りを守り続けることで、自分たちの信仰を守り、また次世代へと信仰をつないでいったのです。私たちはバプテスマにおいて信仰をいただきます。そしてまた、主の晩餐式を通して、今一度、信仰を再確認すると同時に、次世代への信仰の継承を続けていきたいと思います。(笠井元)