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2017.11.8 「神の導く道」  出エジプト記13:17-22

1.迂回の道(17-18)

 神様はイスラエルの民をペリシテ街道には導かれないで迂回させました。イスラエルの民が目指すのはカナンです。神様の導かれた道はその先にはただ荒野が広がるだけです。「迂回していく」ことは神様への信頼がなくては、その道を進むことはできない道です。

 神様の導きの唯一の理由は「イスラエルの民がエジプトに帰ろうと思うことのないように」という理由でした。神様はイスラエルの民が後悔し、立ち返ることのない道を選ばれたのです。人間の弱さをくみ取られた上での神様の導きなのです。私たち人間にとっては、愚かな道であるとき感じる道であっても神様にとっては完全な計画のうちに導かれている道、それが「迂回」の道なのです。

 

2.エジプト滞在の終結(19)

 イスラエルはヨセフの骨を携えていきます。(創50:35)ヨセフの骨が携えられていくことは、イスラエルのエジプト滞在の終結を表します。一度、神様の計画のうちに飢饉より救い出されたイスラエルの民です。しかしエジプトにおいて奴隷とされていきました。今回は奴隷という状態からの解放でした。

 神様に一度救い出された。しかし、またそこで奴隷となる。そこには私たちが、神様に救い出されながらも、何度も何度も罪に陥る姿を見ることができるのです。ヨセフの骨が携えられて、エジプトから出ていくことは、決定的な罪との断絶、解放の出来事として見ることができるのです。

 

3.雲の柱、火の柱(20-22)

 神様は、昼は雲の柱をもって、夜は火の柱をもって民の先頭にたち導かれました。この現象の正体の一つには、火山の頂で空中に漂う火煙ではないかと考えられていますが、はっきりとはわかっていません。はっきりしているのは、神様はイスラエルの民を先立ち、導かれた。雲の柱、火の柱を通して、神様は確かにイスラエルの民と共におられ、先立ち、歩まれたことが示されたのです。

 私たちにとっての雲の柱、火の柱はどこにあるのでしょうか。神様が先立ち導かれている道はどこにあるのでしょうか。私たちに示された道はイエス・キリストの歩まれた人生から見ることができます。それは貧しい者と共に生き、苦しむ者と共に苦しまれ、十字架の上で死なれ、復活された人生です。わたしたちにとっての雲の柱、火の柱は、主イエス・キリストの生き方によって示されたのです。(笠井元)