1.エトロとの再会
モーセのところにしゅうとエトロがやってきます。2章ではその名はレウエルとなっていますが、ミディアンの祭司(2:16、18:1)エトロがモーセのところへとやってくるのです。5節に「神の山に宿営しているモーセのところ」とあるのでエトロは神様の山「シナイ」「ホレブ」の山に来たと読み取ることもできますが、このあとの19章から見ていくと別の山であったとも見ることができます。1節~12節の間に、神様がイスラエルになされたこと、エジプトから救いだされたことを何度も語ります。
2.困難を分かち合う
モーセはしゅうとであるエトロに、主がイスラエルのためになされた困難からの救いの出来事を話しました。それは困難からの救いでした。モーセがエトロと共有したことは華々しい神様の働きということではなく、困難からの救いを語ったのです。神様の素晴らしい業だけではなく困難を語り合うことの大切さを教えられます。困難は信頼関係が成立している中で話すのです。
3.エトロの信仰
エトロはモーセの言葉を聞きました。モーセ・イスラエルの困難を聞き、神様の救いの業を聞いたのです。エトロは神様を賛美しました。神様の救いが起こされた。その業を聞いた。だから信じて賛美し、礼拝をした。一番単純で明快な信仰の姿です。信仰とは、結局は救いを聞いた時に、信じるかどうかなのだと思います。
4.エトロの助言
13節からはエトロの助言が始まります。イスラエルは神様に救われました。神様に従って生きるのです。イスラエルの民はみんながみんな、指導者モーセに問い事件の解決を願い、すべての問いにモーセは答えたのです。イスラエルは自分たちで社会を形成していく必要があるのです。自由に対する責任です。エトロの助言は、モーセ、イスラエルの民を疲れから解放し、モーセが独裁者となる危険性から守り、部下を信頼することを教える、大切な助言となりました。
5.イスラエルの組織の形成
イスラエルは神様によって解放されました。そしてエトロの助言を受けて「全イスラエルの中から有能な人々を選び、彼らを民の長、すなわち、千人隊長、百人隊長、五十人隊長、十人隊長とした。」(25)のです。イスラエルは信仰共同体として、組織を形成していきました。わたしたちは東福岡教会として、神様による信仰共同体として、どのような組織を作っていくことができるのか知恵を出し合い考えていきたいと思います。(笠井元)