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2018.5.20 「イエスを主と告白する」(要約) Ⅰコリントの信徒への手紙12:1-11

1:  教会の誕生日

 「ペンテコステ」はギリシア語では「50」という意味です。イエス・キリストが復活してから50日目に聖霊がこの世に注がれました。「ペンテコステ」の日に聖霊がくだり、キリスト教の伝道が開始された、そして教会が誕生したのです。ペンテコステは教会の誕生日をお祝いする日です。

 教会も神様に守られ、愛されて、生み出されたのです。教会には二つの大切な働きが与えられています。一つ目は「主イエス・キリストの福音をすべての人々に伝える」「伝道」です。そしてもう一つは「お互いに祈り合う関係に生きる」「牧会」です。神様は、教会につながる一人ひとりに、聖霊を注いでくださっているのです。

 

2:  聖霊の方向性

 聖霊は人が「イエスは主である」と告白するために人間を導くのです。コリントの教会では「霊」の働きがとても重要視されていました。ただ、その働きの多くは、「異常現象」としての「霊」の働きを指していました。コリントの教会の人々が求めていたのは、ある意味偶像です。素晴らしい力、魅力的な出来事は、人間の価値観を惑わすのです。

 「イエスは主である」と告白している、その言葉、働きがどれほど小さくて力なく見えたとしても、それは「聖霊による」働きなのです。どれほど驚くような素晴らしい出来事を行っていても、それが「イエスは主である」と告白していなかったら、その働きは聖霊によるものではないのです。

 

3:  「イエスは主である」と告白する

 この手紙が書かれた時、イスラエルはローマ帝国に支配されており「カエサル、ローマの皇帝が主である」と告白しなければいけなかったのです。これがローマ帝国において生きていくなかでの基準、価値観だったのです。しかし、それに対して、聖霊は「イエスは主である」と言うと教えているのです。カエサル以外のものを「主」と告白することは、ローマに対する反逆行為です。「イエスは主である」と告白することは、ローマ帝国に対して抵抗することであり、社会的危険分子とされるのです。「イエスは主である」という告白は命をかけて行った行為なのです。

 

4:  与えられている賜物

 「賜物」も「務め」も「働き」も、すべては同じ「霊」、「神」が与えて下さっているのです。「聖霊」は「イエスは主である」と告白するために働きます。私たちがお互いの存在を喜ぶことができるために働いているということです。イエス・キリストは、一人の弱い者、一人の貧しい者の存在を喜ばれました。神様は私たち一人ひとりに聖霊を送って下さいました。それは、私たちが個人として、自分の存在を喜ぶとともに、共に生きる喜びを感じるための導き、恵みです。(笠井元)