1 契約の箱・贖いの座・机・燭台 を作る指示
神様から箱を作るように指示されます。「25:10 アカシヤ材で箱を作りなさい。」アカシヤの特徴は、とても堅く、腐りにくく、耐久性にも優れ、シロアリに対する抵抗力もあるとされ、上質な家具材として位置づけられています。箱の大きさは縦2.5アンマは112.5センチ、横1.5アンマは67.5センチ、高さ1.5アンマは67.5センチとなります。
17節からは「贖いの座」を作るように指示がされます。「贖いの座」は契約の箱の蓋(21)とされます。「贖いの座」はアカシヤ材を金で覆ったのではなく、純金で作られ、そこから打ち出してケルビムが造られたとされています。
また、「机」と「燭台」を作るようにも指示しています。机は、供えのパンを置くところとなっています。ダビデが祭司アヒメレクにパンを求めたときに得たのはこの机に置かれていた供えのパンです。(サムエル記上21:1-7)燭台は至聖所を照らすためのものとして作られました。この燭台は純金で作られ、重さは1キカル=34.2㎏でした。
2 契約の箱の効果
この箱はヨシュアがカナンの地に入るときに担がれていきます。契約の箱を担ぎヨルダン川の中に入っていくと川は止まり、人々はヨルダン川を渡るのです。一番有名なところでは、イスラエルがエリコの城壁を、「契約の箱」と7日間周り城壁を崩したのです。(ヨシュア記6章)
3 失われた契約の箱
「契約の箱」はペリシテ軍によって奪われていくのです。(サムエル記上4章)「契約の箱」は、人間の言うことをなんでも聞くものではないのです。なぜこのとき「契約の箱」は奪われてしまったのでしょうか。「契約の箱」が力不足なのではなく、当時のイスラエル、特にエリの息子たちホフニとピネハスが神様から離れてしまっていたのです。
その後、「契約の箱」はダビデによってエルサレムに移され、(サムエル記下6章)、ソロモンによってエルサレムの神殿の中に置かれることになっていくのです。(列王記上8章)
4 神様の居場所
神様はこの箱の上のケルビムの間に来られるとされます。その後「エルサレムの神殿」におられるとされていきます。その後、エルサレム神殿の崩壊によって、「神はどこにおられるのか」という問いが生まれます。そして「律法」によって神様と繋がれる関係へと進んでいきます。
そのうえで、イエス様は「二人または三人がわたしの名によって集まるところには、わたしもその中にいるのである。」(マタイ18:20)と言われます。また、Ⅰコリント3:16-17、エフェソ2:21-22では神様は、私たちの内に、私たちの間に来られると言います。
神様はどこにおられるのか。私たちは問い、求め続けていきたいと思います。