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2019.1.9 「主の栄光を求める」  出エジプト記33:18-23

1 執り成しの祈り

 モーセは「どうか、あなたの栄光をお示しください」(18)と神様に願い出たのです。「栄光」とは「さまよう者を導く」ために神様が示さる事柄とされます。これまで神の栄光は「雲の中に」(16:11)「燃える火のように」(24:17)表されてきました。ここではもはや直接「神様ご自身を示してください」と願うのです。さまよい迷うイスラエルに「共におられること」のしるしを求めた、執り成しの祈りです。

 

2 善い賜物「愛」を通らせる 

 神様は二つのことを言われます。一つは「すべてのわたしの善い賜物を通らせる」(19)ことを、もう一つは「あなたはわたしの顔を見ることはできない。」(20)ことです。顔を見ることはできない、しかし、その代わりに「すべての善い賜物を通らせる」というのです。神様の顔を見ることはできなくても、神様の賜物、本質を感じ、受け取ることができることを示しているのです。 Ⅰヨハネ4章から、神様の本質は「愛」とされます。

 

3 神の主権性 

 「わたしは恵もうとする者を恵み、憐れもうとする者を憐れむ。」(19)ここには神様の主権性が示されています。神様は人間が「何かをしたから」ではなく自らが「憐れもう」「慈しもう」という意志をもって人間を愛されるのです。神様は自らの意志をもって、私たちを選びだし愛されているのです。(ヨハネ15:16)

 神様の主権性を考える時に、人間の自由意志についても考える必要があると思います。神様は自らすべての人間を愛されている。それに対して、人間もまた自分の意志をもって神様の愛を受け入れるのです。

 

4 岩の上に立つ (21)

 「岩のそば」は「岩の上」と訳すことができます。マタイでは「砂の上に家を建てること」と「岩の上に家を建てること」が語られます。「岩の上」は、御言葉を聞いて行う者と教えます。神様は、神様の本質「愛」を受けとること、そしてその恵みをいっぱい受けて生きることを教えられているのです。

 

5 わたしの後ろを見る (22-23)

 「神様の通り過ぎた後ろ」。そこには何が見えるのか。私たちの人生において今は理解できない、しかし振り返り見てみると、そこには確かに神様が共にいてくださったことを見ることがあると思います。神様の通り過ぎた道をみるとき、そこに愛の御業を見出すことができるのでしょう。(笠井元)