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2019.3.17 「収穫の主に祈る」(要約)  マタイによる福音書9:35-38

1:  飼い主のいない羊

 イエス様は群衆を見て、「飼い主のいない羊のように弱り果て、打ちひしがれている」と思われました。イエス様は私たち人間を見て「弱り果て、打ちひしがれている」と感じたのでした。私たち人間は神様という飼い主を見失ってしまっている。飼い主のいない羊のように、守り、養い、生きる道を示してくださる飼い主神様を見失っているのです。

 

2:  生きる目的

 「人間は何のために生きているのか」。皆さんはどのように答えるでしょうか。自分が本当にしたいことを思うようにすることを勧める言葉もあります。しかし、人間が自分のしたいことだけを行うということが世界に争いを起こし、人が人を傷つけ、秩序を無視し、自然を破壊して、世界を壊していってしまうのではないでしょうか。それが私たち人間の姿だと思います。

 

3:  イエスの憐み

 イエス様はこのような人間を憐れまれました。イエス・キリストの憐みとは…無理解で傲慢で自分勝手だけど、心のどこかに寂しさや痛みを持ち、愛を必要としている…人間が心を開くことを待ち続け、祈り続けている心です。イエス・キリストは自分勝手でありながらも、弱さに苦しんでいる人間のことを心の底からの痛みを持って憐れんでくださっているのです。

 

4:  収穫は多い 

 「収穫は多い」。これが群衆を見たイエス様の言葉です。羊は「飼い主を見失い、悲惨で、絶望的な状態」にあったのです。人間にとっての困難の時、イエス・キリストは「絶望することはない、必ずここから希望がある」と見ておられるのです。今の時代、希望よりも絶望を探したほうが早いかもしれません。そのような時代においてイエス・キリストは「収穫は多い」と言われます。未来に何があるかはわかりません。ただ神様の愛、イエス・キリストを信じるならば必ず未来に希望があります。

 

5: 収穫の主に祈る

 イエス様は「収穫のために、働き手を送ってくださるように、収穫の主に願いなさい。祈りなさい」と教えられています。イエス様は「働き手を送ってくださるように祈りなさい」と言われているのです。収穫のための働き手は神様ご自身です。私たちにできることは、自分自身を含め、隣人、世界のすべての人間が、神様の愛を受け入れるために祈り続けることです。私たちは収穫の主がこられ多くの収穫があるように祈りましょう。

(笠井元)