1: 使徒たちの奇跡 5:12-16
使徒言行録では、何度も「一同が心を一つに」となっていたことがありました。一番代表の出来事として、2章のペンテコステの出来事、聖霊が与えられた出来事が挙げられます。当時、病人や汚れた霊に悩まされている人々は、一般社会に受け入れられない人々と読み取ることができます。そのような罪人というレッテルから解放されること、そして14節「主を信じる道」を教えられたのです。
この箇所は、聖霊が与えられるなかで、罪からの解放、神様を信じる道が与えられたことを教えています。
2: 人間ではなく神に従う 17-26
ユダヤの最高裁判権を持つ者たちが、再度ペトロたちを捕えるのです。しかし19節よりペトロたちは天使によって外に連れ出されました。天使がペトロたちを連れ出したのは、ただ、牢屋から逃がすためではなく、「宣教」させるためでした。主の目的は、使徒たちが逃げ回ることではなく、主の福音、「命の言葉」を告げることでした。使徒たちは、福音を宣べ伝えることの危険性はわかっていたと思います。それでも神様の指示に従ったのでした。人間の思いではなく、神に従ったのです。
3: 使徒たちの証し 27-32
ユダヤの最高法院は使徒たちを尋問します。この尋問は、イエス様を十字架につけた時のことを思い出すような出来事です。ここで使徒たちは神様に従うことを一番にするのです。そして神様の計画のうちになされた、イエス・キリストの十字架と復活、そして神の右に上げられた「高挙」の出来事も含めた出来事を証し、そしてそれは「イスラエルを悔い改めさせ、その罪を赦すため、救いのために起こされた」と証するのです。
4: ガマリエルの演説 33-39
律法の教師ガマリエルという人が立ち上がります。ガマリエルは、この使徒たちの取り扱いを慎重にするように勧めます。ガマリエルが慎重になった理由としては、「もしこの者たちが神様からのものであれば神様に反逆することになってしまう」ということでした。ガマリエルは、テウダとユダの二つの例を挙げ、「神様から出たものでなければ神様が自ら打ち砕くことを信じなさい」と、神様の御心を聞くことを教えているのです。
5: 福音を告げ知らせる 40-42
人々は、使徒たちを呼び入れ、鞭で打ち、またイエスの名によって話してはならないと脅して釈放したのでした。使徒たちは、この辱めを喜んだのでした。そして、変わることなく、イエスについて福音を告げ知らせ続けたのでした。この使徒たちの姿に、人間に従うのではなく、神に従う姿を見るのです。(笠井元)