1: 神様から預けられている賜物
タラントンという言葉は「タレント」、日本語では「才能」や「能力」の語源となっている言葉となります。神様は私たちそれぞれに「タレント」、「賜物」を預けて下さっています。1日の賃金を8,000円と考えると1タラントンは4,800万円となり、5タラントンは2億4,000万円にもなります。神様は私たちに期待して大きな賜物を預けてくださっているのです。そして、神様はいくら儲けたかではなく賜物を用いたことを喜ばれるのです。
2: 大切に用いる
私たちは与えられている賜物の違いから、他者との比較ばかりをしてしまいます。時に自分を卑下し、劣等感をもつこともあれば、時に自分を過大評価し、優越感に浸ってしまうのです。
しかし、今日の聖書では、5タラントン預かった者は5タラントン得て、2タラントン預かった者は2タラントンを得た、そのことを主人は喜んだのです。つまり、自分に預けられたものを、大切にして、きちんと用いたことが喜ばれたのです。今日の御言葉は「あなたには、あなたの賜物が預けられている。その賜物を用いて、精一杯神様に仕えなさい」と教えているのです。
3: 1タラントンを預けられた者
1タラントンを預かった者には2つの間違いがありました。1つは、主人に1タラントンを預けられたことを感謝しなかったことです。他者と比較をし劣等感を持つとき、苦しみの中にあるとき、私たちは神様に感謝することができなくなることがあります。どのような時にも、私たちには賜物が与えられているのです。それは、神様が私たちを信頼し預けた大切な賜物です。
もう1つの間違えは、自分の安全を求めたということです。私たちに預けられている賜物は、自分を守るためにあるのではなく、隣人に仕えるためにあるのです。「怠け者の悪い僕」とは、何もしないということではなく、自分のために生きて、神様のため、隣人のために生きない者を意味するのです。
4: 預けられた賜物を用いる決断
神様はすべての者にそれぞれの賜物を与えて下さっているのです。私たちに求められているのは、その賜物を用いて生きる決断です。神様が預けて下さっている賜物を用いて歩みだしたいと思います。自分には何もないと思うとき、神様が私たちを愛してくださっていることを思い出しましょう。私たちは、神様から預けられている賜物を、神様のため、隣人のために用いていきたいと思います。(笠井元)