1、それでもなお前へ進む
先週の臨時総会では、2022年度計画案、年度聖句と標語について報告されました。執事会では、コロナ危機が依然として続いている中、聖句や標語の変更はしないことが決まりました。ただし、総会でも報告されましたように、一箇所だけの変更がございます。前年度の「神の恵みの下に留まる」という標語に、「共に」を付け加え、「共に神の恵みの下に」あるいは「神の恵みの下に共に」留まるというものに変わります。「共に」を付け加えるのは、標語を見る人に、あなたは一人ではない、あなたは信仰共同体の中に生きる存在であることを知って覚えてほしいという願いが込められているように思います。
2、四人の信仰
今日は、新年度の標語に付け加えた「共に」というキーワードを念頭に置きながら、聖書の物語に示された神の恵みをご一緒に学んでいきたいと思います。四人の男が中風の人を担いで、イエスのところへ運んでいったというお話は、聖書の有名な物語です。この物語には第三者の介入があることに注目したいです。病気の人は、体の苦しみだけでなく、社会の差別を受けて精神的にも辛い状態にありました。そんな彼を苦しみと差別から解放されることを願う4人の男が現れたおかげで、イエス様と出会い、その人の人生が変わりました。イエス様は、弱き小さいものを諦めず、真の癒しと解放を願うあまり起こした彼らの一連の行動を、信仰として目に留めてくださいました。
3、ホームレス支援活動を通して
現在、中洲川端の冷泉公園では、「ゆるまちネットワーク」というホームレス支援団体の活動が行われています。時間があるときの参加です。コロナの影響で失業する人が増え、昨年12月は60名のホームレスの方々が支援物資を受ける列に並んでこられました。活動責任者のTさんは、支援物資を集めたり、悩みや相談を聞く窓口になって、生活保護を受けたいと申し出た人を手伝ったりして、忙しく走り回っています。寒い冬の夜、毎回の活動に60人分の豚汁を作ってくるTさん、自ら支援物資を届けてきてくれる他の支援団体のスタッフ、二人の幼い子どもを連れてきてボランティアに参加して来られたお母さん、私は、この人達の姿を通して、人を愛し抜く神の姿を見るのです。
4、「我ら」の信仰を貫く
「共に」神の恵みの下に留まることって、隣人の幸せを願う、誰かのために何かをする、自分のできる最善を尽くす、理不尽なことにはNOって言う、弱い立場におかれている人の味方となる……そのようなことではないでしょうか。新しい年、共に――「我ら」の信仰を貫いていきましょう。(劉雯竹)