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2022.3.13 「この人を見よ:人となられた神」(要約)  ヨハネによる福音書18:38ー19:7

イエス・キリストの受難と復活を覚える四旬節(レント)の第二主日を迎えています。今朝は「エッケ ホモという言葉に焦点を当てて聖書を読みます。

1.エッケ ホモ「この人を見よ!」

ヨハネ19:5は新共同訳では、「見よ、この男だ」、口語訳では「見よ、この人だ」と翻訳されています。「ホモ」とは「人間」という意味で「ホモサピエンス」とは「知恵のある人」という意味です。新生讃美歌205番由木康先生の作詞の4節には、「この人を見よ この人にぞ こよなき愛は あらわれたる。この人を見よ この人こそ 人となりたる 活ける神なれ」と歌われています。由木先生はブレーズ・パスカル(162362)の「パンセ」(瞑想録)の翻訳者としても有名な方です。

2.ユダヤ教の大祭司の館からローマ帝国総督ピラトの前に引き出されたイエス

この言葉が登場する場面は、逮捕されたイエス様が、ユダヤ教の大祭司の館からローマ帝国総督ピラトの前に引き出された場面です。何も喋らないイエス様に対してピラトは不安になります。イエス様は悠然とされています。真理・真実とはイエス様のことです。

3.イエス・キリストには何の罪もない!

 38節には「わたしはあの男に何の罪も見いだせない。」19:4にも6節でも、ピラトはイエスに何の罪状も認めることができず、彼は、「イエスを釈放しようと努めた」(12節)のでした。

4.恩赦の可能性 バラバかイエスか?!

 今でも「恩赦」という取り扱いがなされます。ピラトはどちらの人に恩赦で釈放しようか、強盗のバラバか? あるいは、イエスか? とユダヤ人に問うのですが、ユダヤ人たちは何と「バラバを」と叫ぶのでした!追い込まれたピラトは、「エッケ ホモ」、「見よ、この人を」、この人こそ赦し、釈放すべき人ではないのか!と叫ぶのでした。こうして何の罪状を認められないイエスがバラバに替わって殺されたのであり、バラバが釈放されたのです。「それからのバラバ」という物語を描くのは実は私たち、皆さん、お一人お一人ではないでしょうか!

5.人となられた活ける神

 

 今日、いろいろな場所で権力者たちが跋扈し、理不尽な争い、また戦争が発生しています。また、今日、不条理だけではなく、余りに理不尽な出来事が多く、また、老化や病気、社会格差などに直面して、いったい神はどこに存在するのかと問いたくなります。この問いに対して、「エッケ ホモ」、「この人を見よ」という言葉は、十字架につけられ、殺されるまでに人間の苦しみ、孤独を味わい尽くされたイエス様にこそ活ける神ご自身が現れたということを告白してしまっています私たちは今日、安里道直神学生を沖縄に送り出します。琉球弧に展開する日米の軍事基地化に抗議しつつ、また、11年前の3・11の大地震と津波による原子炉崩壊と核の汚染、見えない放射能の脅威、どこかあのチェルノブイリ原発事故と繋がる重たい問題を覚えながら、しかも、希望をもって今年の受難節を過ごしましょう。(松見 俊)