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2022.5.8 「イエスは良い羊飼い:名を知り合う」(要約)  ヨハネによる福音書10:1ー15

イースターとペンテコステの間の50日間を生活する私たち。選んだ聖書箇所はヨハネ10:115です。ここでは、羊と羊飼の物語が登場します。エーリッヒ・フロムという社会心理学者は『悪について』という本の書き出しで次のように問いかけます、「人間は羊だと信じている人は多い。一方、また人間は狼だと信じる者もある。…人間は羊だという意見を出す人びとは、人間は容易に他人に左右されて、たとえ自分に有害であっても言われた通りにするし、指導者に従って破滅以外の何物でもない戦争に加わり、強大な力の支持を得られさえするなら僧侶や王の過酷な脅迫から、陰に陽に誘いかける人の甘い声に至るまで‐どんなつまらぬことでも信じたものだ、という事実を指摘しさえすれば十分であろう。」また、フロムは、他方、「ホッブスのような思想家たちは、『人間は同胞に対して狼である』いいます。 どうであれ、ここでは、「主イエスは良い羊飼である」と言われています。

1.羊は羊飼の声を聞き分ける(3節前半)。羊たちが妙な人の後についていったら大変です。羊は聞きなれた羊飼について行き、羊飼は羊たちのことを、その一匹一匹を良く知っています。そこには基本的信頼関係、愛の関係が成り立っています。

2.羊飼いは羊の名を呼んで連れ出す(3節後半)。羊たちと羊飼いの愛と信頼の関係は、羊飼いは羊の名を呼んで連れ出すということの中にも語られています。

3.羊飼いは先頭に立って行く(4節)。羊飼いは威張って、「自分の後をついて来い」と言って先頭を行くのではありません。狼やライオンなど外敵が来る場合は羊飼いが羊たちを護って闘うためです。主イエス様は先頭にたって、十字架への道を歩まれました。マルコ10:32では「一行がエルサレムへ上って行く途中、イエスは先頭に立って進んで行かれた。それを見て、弟子たちは驚き、従う者たちは恐れた」とあります。

4.しかし、逃げてしまう雇人の羊飼いがいる(1213節)。けしからんことですが、金で雇われた雇人でしかないので、狼が来ると真っ先に逃げ出すのです。夜こっそりと闖入してくる羊泥棒もいたようです。現在の大国の政治指導者たち、政府と一体化した軍需産業で金儲けしている企業主など自分のことと金儲けしか考えない、強盗のような指導者たちが勢力を増しています。目を覚ましていましょう。5.良い羊飼いイエス・キリストは羊のためには「いのち」を捨てる(11節、15節)。これが出来るのはイエス・キリストだけです。いかなる親しい者であっても、妻や夫、親や子さえもその人の苦しみ、死を代わってあげることはできません。

 

6.相互牧会への勧め。最後に皆さんに問いかけます。「あなたの羊飼いはだれですか?」そうです、良い羊飼いはイエス様です。イエス様こそ良い羊飼いです。では、主イエスに倣い、皆さんは、誰の羊飼いですか?(松見俊)