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2022.6.12 「み子と父と聖霊の交わりの神(父権主義を超えて)」(要約)  Ⅱコリントの信徒への手紙13:11-13

先日の主の日はペンテコステ礼拝でした。聖霊の注ぎと教会の誕生を祝う礼拝です。この礼拝を境にして教会カレンダーが新しくなり、今日は三位一体の神の主日となります。新約聖書に証言されている神は「父と子と聖霊の神」です。神は、孤独で、孤立したお方ではなく、ご自分において、父と子と聖霊の交わりであり、三者の関係の中にあり、愛といのちのお方であるのです。

1.み子イエス・キリスト:三位一体の神信仰の出発点であり内容である

イエス様によって現された神の愛の深みと広がりは何か偶然の出来事でもないし、気まぐれで愛そうと決意されたのではなく、神の存在そのものが、愛することの出来るお方、愛そのものであると考えるのが三位一体の神なのです。

2.バプテスマの定式の変化:み子の名から三位一体の神の名へ

3.主イエスとは誰であったのか?

当時の人々はイエス様の独自性を「神の一人子」であり、神が「肉体を取って来られた」方、神に等しいお方という言葉でその独自性を言い現わしたのでした。(ヨハネ1:18)しかし、これは一大事!すると、イエス様が「アッバ、父よ」と呼ばれた神とどのような関係になるのか!また、ユングという精神心理学者は、女性であることを加えて四位一体にすべきであると言います。私は、霊を現わすヘブライ語は女性名詞であり、いのちと関係を生み出す女性としての霊を考えています。キリスト教信仰が性差別を助長する父権主義にならないように気を付けましょう。

4.三者あるいは四者合体して地球を救う? 

 三位一体、四位一体の神の「社会的比喩」

5.唯一の神の三つの現われ?

従来の主流の三位一体論は、「神は当然一に決まっているから、一人の神が、父、子、聖霊という三つの形、現われ方、あるいは仮面をかぶってご自身を繰り返すのである」というものです。人間の一つの精神は、「愛」と「記憶」と「意志」の三極の構造を持っている、また、人間の愛の構造は、「愛する者」(愛の主体である「私」)と「愛される者」(愛の対象である「あなた」)、そして二つを結ぶ「愛」、「私たち」)そのものであるとアウグスチヌスは言います。神は愛することのできる存在であり、神は「愛である」(Iヨハネ4:811)。

6.異質な他者を愛すること

 私たちが出会う他者がまったく異質な他者であれば交わり、関係も結ぶことはできません。「物別れ・絶縁」です。しかし、その人と一体化して「私」が吸収されてしまえば、真の対話は成り立ちません。異質なものと出会って、その違いを受け留め、しかも、自分自身というか個性を失わずに、互いに尊厳を失わずに、交わりと関係の中で生きることが私たちの苦しいけれど、嬉しい課題なのです。(松見 俊)