1: 恵まれた方 マリア
今日の箇所は、天使ガブリエルがマリアのところに遣わされ、イエス様の誕生を知らせる場面となります。ガブリエルは、マリアに「恵まれた方」「あなたは神から恵みをいただいた」と「恵み」を与えられたことを告げるのです。ガブリエルは続けて、マリアに「あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。」(ルカ1:31)と告げます。マリアにとって、イエス様を身ごもるということは、喜びだけの出来事ではなく、戸惑いの出来事、試練の出来事となるのです。それでもガブリエルはマリアに「恵まれた方」と告げたのです。
2: 苦しみの中に見る恵み
「あなたがたには、キリストを信じることだけでなく、キリストのために苦しむことも、恵みとして与えられているのです。」(フィリピ1:29)苦しむことはすべてが苦しみではなく、苦しむことからも「恵み」を得ることがあるのです。マリアは「主が共にいてくださる」ということを信じた。だからこそ、「お言葉どおり、この身に成りますように」と、神様に感謝して受け入れていったのではないでしょうか。苦しむことはそのままで喜びとはならないと思います。そのうえで、「神様が共にいてくださる」ということから、恵みを頂く者とされていくのです。
3: 苦しみが恵みに変わる時
私たちの生き方が「キリストのため」となるとき、私たちの受け取るすべての出来事は、恵みとなります。「ただ、そうは言っても・・・」と思うことが沢山あります。私たちは、それほど強い者ではないのです。だからこそイエス・キリストがこの苦しい私たちの人生に生まれて来てくださったのです。そして、イエス・キリストは、私たちの苦しみを共に担い、私たちの痛みを共に痛み、受け取ってくださったのです。苦しみは、苦しみでは終わらない。私たちは、そこから神様の愛を知り、感謝する者と変えられるのです。
4: 神様の御言葉を受けて
マリアの心を動かすために、神様はガブリエルを送り、神様の御言葉を告げたのです。私たちが苦しみを恵みとして受け取るために、神様は御言葉を送ってくださっているのです。耐えきれない苦しみ、抱えきれない悲しみを、今、神様に差し出しましょう。神様は、私たちに恵みの御言葉を送ってくださいます。神様は苦しみに絶望する私たちを受け留め、生きる希望を与えてくださるのです。礼拝をもって神様の御言葉を頂き、私たちは変えられていきましょう。(笠井元)