1: ヨエル書
イスラエルは紀元前6世紀にバビロニア帝国によって国を滅ぼされました。その後バビロニアはペルシャによって滅ぼされました。ペルシャの王キュロスは、イスラエルの人々がエルサレムに帰ることが許したのです。しかし、そのような崩壊からの再建の時に、大量のイナゴが発生し、イスラエルの人々は大きな苦しみを受けたのです。ヨエルはそのような時代に預言者として働いたのでした。
2: 困難の中で、共にいてくださる方
私たちは、この新型コロナウイルスの感染という大きな困難を過ごしてきたからこそ、どのような時も神様の護りがあるということ、イエス・キリストが共にいてくださるということを実感してきたのではないでしょうか。私たちは、私たち自身の力を越えた、神様の護りを受け取ってきたのです。イエス・キリストが共にいてくださる。これこそ神様の与えてくださった恵みの出来事です。
3: すべての人にわが霊を注ぐ
ヨエルは「すべての人にわが霊を注ぐ」と言います。神様は、すべての人にその霊を注いでくださるのです。すべての人の中には、「息子や娘」「老人」「若者」、そして「奴隷となっている男女」が挙げられ、そのような者にも神様は霊を注がれると語るのです。神様の霊は、力ない者、未熟な者、存在さえも認められない者に対しても注がれるのです。
4: 限界のない神様の霊
創世記にあるように、神様の霊とは人間に命を吹き込んだ息です。また出エジプトにおいて、イスラエルの民が追い詰められたところで、海に道を作られた風でもあります。そして神の霊とは、イエス・キリストが送ってくださった聖霊です。神様の霊とは、命を造り出し、困難のなか道を造り出し、神様の愛を受けとるように心を変えてくださる方、そして私たちの生きる道を示してくださる方なのです。この聖霊が注がれているから私たちは絶望しないのです。私たちは、この神様の霊に希望を持ち続け、夢、幻を見るのです。
5: 老人は夢を見、若者は幻を見る
私たちは、今の自分の限界を超えて働いてくださる神様に期待していきたいと思います。そしてその神様の働きを信じて、歩みだしたいと思うのです。私たちは、神様の霊を頂いている者として生きていきたいと思うのです。この世に神の国が来ることを。「御国を来たらせたまえ」と祈り、そしてそのために生きていきましょう。(笠井元)