1: 選び出された者
イエス様は弟子の12人を派遣されていきます。12人が選び出されたのは、ルカ6章となります。6章12節においてイエス様は祈りの中で12人を選ばれました。私たちが共に礼拝を行っていることも、イエス様の祈りのうちにあることを覚えたいと思います。イエス様は、6章に12人の弟子たちを選び出されましたが、弟子たちを遣わされたのは9章となります。イエス様は弟子たちを、すぐに福音宣教のために遣わされたのではなく、まず共に歩まれたのでした。イエス様は、神の国を共に生きてくださったのです。
2: 悪霊に打ち勝ち、病気を癒す力と権能
イエス様が、共に生きてくださったこと自体が、弟子たちにとってはあらゆる悪霊に打ち勝ち、病気を癒す力となっていったでしょう。12人に与えられた権能とはこれまでイエス様が、12人の弟子たちと共に歩まれる中でなされてきたように、一人の弱い人間と共に歩まれたことなのです。「悪霊に打ち勝ち、病気を癒す権能」というものは、イエス様が共におられるということであることを教えられたのです。
3: キリストを頼り出ていく
12人はイエス・キリストが共におられるという恵みを伝えるために遣わされたのです。私たちもまた同じように遣わされています。これは「杖や袋やパンや金」などに頼る中では出来ないことです。私たちは便利なものが溢れるこの世界で、いつの間にか、それが一番大切だと勘違いをしてしまっていないでしょうか。この世の多くのものに心を向け、一番大切なイエス様が共におられるということを忘れてしまっていないでしょうか。私たちは、まずイエス様に頼り求めていきたいと思います。
4: 神様に委ねる
私たちが共に歩むことを望んでいても、相手は望んでいないことはあります。どれほど、私たちが願っても、何をしても、変わらないとしている人間の「心」を変えることはできません。それは、祈りが足りないのでも、イエス様に頼っていないからでもないのです。イエス様は、「埃を払い落としなさい」と語られます。ここから人間の限界を知ること、そして、神様に委ねるということに目を向けたいと思います。誰かと共に生きること、誰かのそばに寄り添うことは簡単なことではないのです。人間が、最後にできることは神様に委ねることです。私たちは、「主イエス・キリストが共におられる」という、イエス様の派遣の言葉を受け、新たに歩みだしていきましょう。(笠井元)