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2024.1.21 「関心から信仰へ」(要約) ルカによる福音書9:7-9

1:  ヘロデが耳にした噂

ヘロデは噂を耳にし、噂に関心を持ち、噂の主である、イエス様に会いたいと思ったのです。イエス様のことを耳にして関心を持ち、会いたいと思うこと自体は悪いことではないと思います。P.ティリッヒは、「信仰とは最大の関心事」と言いました。様々な情報を得る中で、私たちの関心の一番を神様に向けることが、信仰への道とも言うことができるでしょう。しかし、この時のヘロデのイエス様への関心というのは「求める」というようなものではなく、「警戒」する情報として関心を持ったのでした。

ヘロデはヨハネを殺してしまいました。そのバプテスマのヨハネが生き返ったなどという噂は、ヘロデにとっては考えたくもないことだったでしょう。また、二つ目、三つ目の噂も、ヘロデにとっては警戒する、危険な噂でした。

 

2:  私たちが向けている関心

ヘロデの関心は、この噂を良い知らせ、「good news」として聞きませんでした。ヘロデ自らの、立場や、名誉といった権力にこそ関心を向けたのです。

私たちは、いつも何に思いを向けているのでしょうか。9:46には【弟子たちの間で、自分たちのうちだれがいちばん偉いかという議論が起きた。】(ルカ9:46)とあります。イエス様の一番近くにいた弟子たちも「だれが偉いか」と議論をし、権威、権力に関心を向けたのです。ヘロデが特別な人、悪い人ではないのです。イエス様の弟子たちも、私たち自身も何ら変わることのない、弱さを持つ人間なのです。

 

3:  すべての思いを神様に向けられた方

イエス様の最大の関心は、いつも神様へと向けられていました。イエス様の生きた道は、確かに神様を中心とした道でした。その最大の姿が十字架です。私たちができることは、イエス・キリストによる神様の完全なる愛、神様の赦し、神様が私たちを見捨てることはないという恵みに目を向けていくことでしょう。私たちが向けるべき関心とは、神様の関心は、私たちに向けられており、それは変わらないということです。

 

4:   関心から信仰へ

 

 私たちは多くの情報を得ていきます。今は検索すれば、ほぼ何でもその場で瞬時に情報を得ることができるのです。今の皆さんの関心ごとはどこにあるでしょうか。私たちは、本当に目を向けなければならない方を覚えましょう。絶望する時は諦めるのではなく、神様に目を向け、神様に「助けてください」と叫びましょう。神様に「道を示してください」と求め歩きましょう。私たちが、イエス・キリストを求め受け入れる時、関心は信仰とされていくでしょう。そして絶望の中にも、一点の光を見出す者とされるでしょう。(笠井元)