１：　　わたしたちに出来ること

世界バプテスト祈祷週間となります。世界バプテスト祈祷週間は、神様が私たちに与えてくださったイエス・キリストの恵みを世界のすべての人々と分かち合うために、共に祈る時として与えられています。世界を見渡すと多くの場所で争いが起こっています。私たちには、何もできないのでしょうか。私たちには「祈る」ことができます。神様は人間を愛して共に生きる者となってくださったのです。私たちは神様の愛が広がるように、お祈りしましょう。

２：　　開かれた教会を目指して

　私たちの今年度の標語は「開かれた教会を目指して」です。私たちは何ができるでしょうか。「福音のためなら、わたしはどんなことでもします。それは、わたしが福音に共にあずかる者となるためです。」（9:23）教会はイエス・キリストに出会う場所です。神様の愛を分かち合うところなのです。自分と意見が違う人、年齢、性別、人種、国、何が違かったとしても、キリストという土台をもって共に生きるのです。これが教会です。開かれた教会、開かれた心を持つ者となることを目指していきたいと思います。

３：　　当時のコリントの教会

　コリントは、貿易、商業の要地であり、文化的にも、民族的にも、宗教的にも多様性があり、種々雑多な人々が住んでいました。色々な人々が教会に来ていたと考えられ、そのような意味では「開かれた教会」であったとも言えます。ただ、そのために教会では、分裂、男女関係、偶像礼拝、賜物、献金などについての問題がありました。そのような意味では「色々な人々が来ている教会」でしたが、「開かれて福音を分かち合っていた教会」であったとは言い切れません。パウロはコリントの教会が本当の意味で福音に共に与り、「開かれた教会」となることを願っていました。

４：　　福音に共に与る者となる

　パウロは、自分は誰に対しても自由な者であるが、すべての人の奴隷となった、福音に共にあずかる者となるために、あらゆる者のようになったのです。福音に共にあずかる者となる。これがパウロの最大の目的でした。これこそ「開かれた教会」となるための中心的考えとなるのではないでしょうか。パウロは「すべては福音のために」と教えるのです。私たちは神様から福音を頂きましょう。そして福音の恵みを頂いた者として隣の人に目を向けていきましょう。そして、共に祈り合う者として歩んでいきましょう。（笠井元）